親権と養育費に関する法律的な考慮点
2024/11/20
離婚に伴い、親権や養育費という重要な問題を決める必要があります。これらは単なる法律的な要素にとどまらず、子どもの将来や安定した生活に深く関与する重大なテーマです。本コラムでは、親権と養育費に関する法律的な考慮点に焦点を当て、専門家の視点から解説いたします。親権は子どもに対する監護養育責任をどのように分担するかを定め、養育費は子の監護養育に伴う経済的負担をどう整理するかを考える上で欠かせない要素です。法律の視点から見た親権取得の基準、養育費の計算方法、さらには親権争いにおける心理的影響などを説明します。これにより、このコラムをお読みになった方が自らの状況について理解を深め、適切な判断を下せる手助けになることを願っています。
目次
親権の基本とその重要性について
離婚を考える際に、親権の問題は避けて通れない重要なトピックです。
親権とは、子どもの利益のために、子どもを監護・教育する権利と義務のことです。具体的には身上監護権と財産管理権になります。「権」と付くことから「権利」と考えがちですが、「義務・責任」という側面の方が強いのではないかと思います。
婚姻中は共同親権ですが、離婚後は単独親権となっておりますので(民法の改正法が施行されると、離婚後共同親権が認められるようになりますが、現在、その改正法は施行前です)、離婚の際には未成年の子について父母どちらを親権者とするかを決める必要があります。
親権者を決める際には、それまでの監護養育状況、現在のどちらの親と一緒に生活しているか、どちらの親のもとで生活するのが子の将来にとって良いか等、さまざまな要素を考慮することになります。
養育費の計算とその影響
養育費とは,子どもの監護や教育のために必要な費用のことをいいます。一般的には、子どもが経済的・社会的に自立するまでに要する費用を意味し、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などがこれに当たります。
子どもを監護している親は、他方の親から養育費を受け取ることができます。なお、離婚によって親権者でなくなった親であっても、子どもの親であることに変わりはありませんので、親として養育費の支払義務を負います。
基本的には話し合って養育費の金額を決めることになりますが、その際には、東京及び大阪の家庭裁判所の裁判官による研究報告である「算定表」 が参考になります。もっとも養育費は、個別具体的な事案に応じて決められるものですから「算定表」が絶対的な基準というわけではありません。さらに、養育費の支払いは経済的な影響だけでなく、心理的な影響や親子関係にも影響を与えることがあるため、慎重な配慮が求められます。
当事者間の話し合いで決められない場合には、家庭裁判所で調停を行うことができます。
親権争いに関する心理的側面
親権争いは、法律的な問題だけでなく、心理的な影響も大きいものです。特に、争いが続くことで親や子どもが受けるストレスや不安は計り知れません。紛争が長引けば、子どもに対してどのような影響があるのか、また、親自身のメンタルヘルスにも注意が必要です。
子どもにとって最善の策
親権や養育費の問題を解決するうえで最も重要なのは、子どもにとっての何が最善かを考えることです。離婚後も子どもが安定した環境で成長できるようにするためには、離婚後であっても親同士が協力して経済的・精神的な支援を行う必要があります。これからの親の心構え、コミュニケーションの取り方を考えていきます。法律で保障される権利を理解するだけではなく、子どもにとっての幸せを第一に考えた行動が求められます。また、親権や養育費の取り決めを進めるうえでも、双方が納得し合意できるような方法が望ましいと言えるでしょう。
専門家との相談の重要性
親権や養育費に関する問題を考える際、専門家との相談が不可欠です。法律に基づいたアドバイスはもちろん、心理的な側面も考慮する必要があるため、弁護士やカウンセラーの意見を聞くことが重要です。親権や養育費に関して正しい理解をすることで、子どもにとっての最善の選択をすることができるようになります。また、自分だけで問題を解決しようとすることで生じる誤解やトラブルを避けるためにも、専門家のサポートを受けることが推奨されます。
当事務所では、親権や養育費等、離婚に関するご相談は初回無料でお受けしておりますので、お気軽にお問合せください。