成年後見と未成年後見の公示方法
2025/07/01
こんにちは、弁護士の森田です。
後見という制度には、未成年後見と成年後見があります。
1 未成年後見
未成年者の親権者(父母)が亡くなったり、行方不明等でいなくなった場合に、家庭裁判所が申立によって未成年後見人を選任します。
未成年後見人は未成年者(未成年被後見人)の法定代理人です。
2 成年後見
成人については成年後見という制度があります。
判断能力を欠く場合に、家庭裁判所が申立によって成年後見人を選任します。
3 それぞれの公示方法 登記と戸籍
成年後見について、平成12年4月1日より前は戸籍に記載されていましたが(成年被後見人は、当時は「禁治産者」という名称でした)、戸籍に記載されることに対する抵抗感が、制度の利用を妨げる一因となっていました。
そこで本人のプライバシーを守りながら制度を利用しやすくするために、名称を変更するとともに新しい登記制度が作られました。
これに対して、未成年後見に関する公示方法は戸籍への記載のままです。
具体的には、未成年者の戸籍に、未成年後見人の氏名と本籍等が記載されます。
未成年者の親族が後見人になる場合はそれほどの抵抗感はないかもしれませんが、弁護士や司法書士等の専門職が未成年後見人になる場合、他人の戸籍に個人情報である本籍が記載されることになり、あまり気持ちの良いことではありません。
4 戸籍に記載されることの懸念点
本籍が自宅住所と同じ場合には、未成年者やその親族とトラブルが生じた場合のことを考えると心配になります。
未成年後見は未成年者が成人すると終了しますが、その後も、未成年被後見人の戸籍に記載された未成年後見人に関する事項の記載は残ったままです。
ただし、婚姻等で新戸籍が編製された場合は、新戸籍に後見に関する事項は記載されません(その場合も、婚姻等の前の戸籍を見れば後見に関する事項は記載されたままです)。
このようなことから、未成年後見制度も成年後見制度と同様に登記制度とすることが期待されますが、それについて法務省は消極的です。
成年後見については、親権に代わるものという性質を持っておらず、被後見人の意思能力が不足していることが戸籍に記載されることについて、本人や親族から強い抵抗があったことから別の登記制度としたものです。
他方、未成年後見については、未成年者に対して親権を行う者がいない場合等に開始されるもので、親族的身分関係を登録する戸籍に記載することが相当であり、また、未成年者であるがゆえに能力が不足しているのは当然であるから、その能力の不足を補う後見人が戸籍に記載されることに抵抗は少ないものと考えられるからです。
理屈は分かりますが、やはり他人の戸籍に自分の本籍が記載されるのは気が進まないため、弁護士等の専門職が未成年後見人になるのを避ける一因となっていると思います。
専門職が未成年後見人になることを避けても、未成年後見は成年後見ほど件数が多くないため(おそらく年間で、成年後見の10分の1程度)、それほどの問題はないのかもしれません。
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