弁護士 森田冴子

養育費に関する改正

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養育費に関する改正

養育費に関する改正

2025/04/15

こんにちは。弁護士の森田です。

 

親権や養育費、面会交流に関する民法改正が2024年5月に成立しており、2026年8月までに施行されることになっています。

養育費に関しては先取特権の付与と法定養育費の新設が重要な改正です。

 

1 先取特権の付与

これまでの民法では、離婚した父母が養育費の取り決めをしていたとしても、支払う側が養育費を支払わない場合、支払ってもらう側が支払う側の給与や預貯金等を差し押さえるためには、公正証書や調停調書等の債務名義が必要でした。

民法改正により、養育費債権に先取特権という優先権が付与されるため、債務名義がなくても差押えができるようになります。

ただし、この場合の差押の金額には上限があり、先取特権が付与される養育費の金額は今後法務省令で定められる予定です。

なお、民法改正前に養育費の取り決めがされていた場合には、改正法施行後に生じる養育費に限って改正法が適用されます。

 

2 法定養育費の新設

これまでは父母の協議や調停・裁判で養育費を取り決めることが必要でしたが、改正によって、養育費の取り決めがなくても子の監護をする親から他方の親に対して一定額の「法定養育費」を請求することができるようになります。

法定養育費は離婚の日から発生し、終期は次のいずれか早い日までです。①父母が養育費の取り決めをしたとき②家庭裁判所における養育費の審判が確定したとき③子が18歳に達したとき。

また法定養育費の支払いがされないときは、差押えをすることができます。

法定養育費の金額は、今後法務省令で定められる予定です。

法定養育費の請求を受けた場合に、支払能力を欠くために法定養育費の支払いをすることができないことや、その支払いをすることで自分の生活が著しく窮迫すること(たとえば生活保護を受給している場合等)を証明したときは、法定養育費の全部または一部の支払いを拒むことができます。

子と別居する親の収入が乏しい場合には、父母の協議により、法定養育費の金額よりも低い養育費を取り決めることもできます。

法定養育費の規定は改正法施行後に離婚した場合のみに適用されます。

改正法施行前に離婚した場合に法定養育費は発生しませんので、その場合に養育費の支払いを求めるためには、協議や調停等により養育費の額を取り決める必要があります。

 

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