弁護士 森田冴子

養育費の相場や支払いが止まったときの対処法と「請求しない合意」がある場合について

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養育費の相場や支払いが止まったときの対処法と「請求しない合意」がある場合について

養育費の相場や支払いが止まったときの対処法と「請求しない合意」がある場合について

2025/09/01

こんにちは。弁護士の森田です。

 

1 はじめに

離婚後も子どもの生活を安定させるうえで欠かせないのが「養育費」です。

ところが、

「相場がわからない」

「相手が払ってくれない」

「離婚時に“請求しない”と合意してしまった」

といった悩みを抱える方は少なくありません。

 

この記事では、養育費の相場、未払い時の対処法、そして「養育費を請求しないと合意した場合でも請求できるのか?」という点について説明します。

 

2 養育費の相場はどのくらい?

養育費は「算定表」で目安を確認できます。

家庭裁判所では、養育費の金額を判断する際に「養育費算定表」という基準を使っています。

これは、両親の年収・子どもの人数・年齢などに応じた、月額の目安を示すものです。

 

父:年収500万円(給与所得)

母:年収100万円(給与所得)

子ども:1人(5歳)

→ 養育費の目安:月額4~6万円程度

 

個別の事情(障害・私立進学など)があれば、金額が増減することもあります。

 

3 養育費の支払いはいつまで?

子どもが20歳になるまでとするケースが多いです。

ただし成人年齢に合わせて18歳までとしたり、大学進学を考えて「22歳に達した後の3月まで」とすることもあります。

 

4 養育費の支払いが止まったらどうする?

残念ながら、「支払いが止まる」というトラブルはよくあります。

その場合、以下のような手順で対処することになります。

 

①まずは相手に確認する

一時的な事情かもしれないため、感情的にならずに確認しましょう。

LINEやメールなど、記録が残る方法で連絡しましょう。

 

②取り決めの形式を確認する

公正証書を作成し、強制執行認諾文言がある場合 → すぐに強制執行(差押え)が可能

 

調停・審判で成立している場合 → 同様に強制執行が可能

 

口約束・当事者間の合意文書だけの場合 → 養育費を決めるために家庭裁判所での手続きが必要

 

③強制執行を検討する

給与や預金口座の差押えなどで強制的に回収する方法です。

 

 

5「養育費は請求しない」と合意していた場合は?

離婚時に「養育費はもらわない」「養育費は請求しない」と合意した方もいるかもしれません。

そのような場合も養育費を請求できる可能性があります。

 

法律上、養育費は親のものではなく、子どものためのものです。

そのため、たとえ親同士が「請求しない」と合意していても、

・子の生活状況

・相手方の経済状況

・当初の取り決め時からの事情の変化

などに応じて、改めて請求することが認められることがあります。

 

合意の効力が否定された裁判例もあります。

 

6 弁護士に相談すべきタイミング

次のような場合には、早めに弁護士にご相談ください。

 

・養育費の取り決めをしないで離婚してしまった

・養育費の支払いが数か月止まっている

・過去の養育費の未払い分をまとめて請求したい(養育費の時効は毎月の支払日から5年です)。

・差押えを考えているが進め方が分からない

 

7 まとめ 子どもの生活と未来を守るために

養育費は、非監護親が親としての責任を果たす大切なお金であり、お子さんのためのお金です。
「どうせ払ってもらえないから…」とあきらめず、法的な対処法がありますので、弁護士に相談してみてください。

 

 

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