「不貞慰謝料に“相場”はあるの?──弁護士が教える本当のところ」
2025/12/15
こんにちは、弁護士の森田です。
配偶者の不貞行為(不倫)は、精神的苦痛を伴う非常に深刻な問題です。
「不貞慰謝料」について、「相場はいくらですか?」「この事案ではいくらくらいが妥当ですか?」というご相談を受けることがあります。
この記事では、不貞慰謝料の基本的な考え方を説明します。
■ 不貞慰謝料に“相場”はあるのか?
インターネット上では「不貞慰謝料の相場は○○万円」などと紹介されることがありますが、実際の交渉や裁判において、明確な相場が存在するわけではありません。
慰謝料の金額は、個別の事情――
婚姻期間の長さ
不貞行為の期間や回数
夫婦関係の修復可能性
社会的地位や経済状況
――などを総合的に考慮して判断されます。
過去の裁判例を参考にすると、一般的には100万円から300万円程度の範囲に収まることが多いといえますが、それより低い・高いケースも少なくありません。
「相場」よりも「個別具体的な事情」が問題になります。
■ 不貞行為は「共同不法行為」にあたる
民法上、不貞行為は、配偶者と不貞相手の双方が共同して他方配偶者の権利を侵害した「共同不法行為」(民法719条)にあたります。
慰謝料を請求する側は、不貞相手と配偶者両方に慰謝料請求をすることも、どちらか片方だけに請求することもできます。
たとえば慰謝料が200万円の場合、不貞相手と配偶者両方に200万円を請求して片方から200万円を払ってもらう、両方から100万円ずつ払ってもらう、150万円と50万円ずつ払ってもらう、ということもありますし、片方にだけ200万円を請求することもあります。
両方に請求できるといっても、2倍の金額を支払ってもらえるということではありません。
■ 慰謝料債務は「不真正連帯債務」
不貞行為による損害賠償義務は「連帯債務」に似ていますが、法的には「不真正連帯債務」と呼ばれる債務です。
通常の連帯債務には弁済、相殺、更改、混同に絶対効(他の債務者にも効果が及ぶこと)がありますが、不真正連帯債務の場合は弁済と相殺しか絶対効がなく、連帯債務より債権者の保護が高められています。
■ 不貞慰謝料の消滅時効
不貞慰謝料請求権には消滅時効というものがあり、時効期間は、
被害者が不法行為(不貞行為)および加害者を知ったときから3年
不法行為のときから20年
のいずれか早い方(民法724条)です。
不貞発覚後、関係修復の話し合いを優先することもありますが、消滅時効にも注意をする必要があります。不貞慰謝料の請求を検討されている場合は、早めに弁護士へご相談いただくことが大切です。
■ まとめ
不貞慰謝料は、明確な「相場」があるわけではなく、個々の事情によって判断されます。
不貞行為は、配偶者と不貞相手による共同不法行為にあたり、不真正連帯債務の関係にあります。
消滅時効があるため、早期の対応が必要になります。
ご自身のケースでどの程度の慰謝料が考えられるか、どのように手続きを進めるべきか、お悩みの方は、ぜひ一度弁護士にご相談ください。
水戸ひなぎく法律事務所では、離婚・相続に関する初回の法律相談は無料でお受けしています。お気軽にお問合せください。
水戸市だけでなく、ひたちなか市、那珂市、鉾田市、笠間市、常陸太田市、常陸大宮市、日立市等にお住まいの方のご相談もお受けします。
----------------------------------------------------------------------
水戸ひなぎく法律事務所
水戸で離婚問題の解決に尽力
水戸で男女問題解決に向けた支援
----------------------------------------------------------------------